SPARQL(スパークル、SPARQL Protocol and RDF Query Languageの再帰的頭字語)は、RDF問合せ言語の1つである。RDF問合せ言語は、Resource Description Framework (RDF) で記述されたXMLやTurtleなどのRDFデータのリソースを取り扱うためのコンピュータ言語である。
SPARQL は、クエリの基本的なパターンである論理積や論理和をはじめ、文字列操作やフィルターなどのその他のパターンを指定可能であり、PythonやRubyなどのプログラミング言語でSPARQLを利用できるライブラリが存在する。
ティム・バーナーズ=リーは2006年5月のインタビューで「SPARQL によって大きな違いが生まれるだろう」と述べている。
例
次のSPARQLクエリは、アフリカ諸国の首都のリストを返す。
変数は頭に "?" を付けることで表される("$" でもよい)。?capital と ?country がクエリ結果として返される(SELECTの部分)。SPARQL のクエリプロセッサはその全てについて4つの RDF トリプルのパターンにマッチするものを選ぶ(WHEREの部分)。URI を毎回フルに記述すると読みにくくなるので、"abc" というプレフィックスが "http://mynamespace.com/exampleOntologie#" を表すようになっている(PREFIXの部分)。
標準化
SPARQL は World Wide Web Consortium (W3C) の RDF Data Access Working Group (DAWG) によって標準化された。
W3C勧告に至る過程は以下の通りである
- 2006年4月 勧告候補
- 2006年10月 2つの問題により草案に戻される
- 2007年6月 SPARQL 1.0 再び勧告候補
- 2008年1月15日 SPARQL 1.0 W3C勧告
- 2013年3月21日 SPARQL 1.1 W3C勧告
SPARQL Endpoint
SPARQL Endpointは、SPARQLによるリソースの検索や分析の機能を提供するインタフェースである。
代表的な日本国内のSPARQL Endpoint
- DBpedia Japanese: http://ja.dbpedia.org/sparql
- 文献検索システムI-Scover: https://i-scover-api.ieice.org/iscover/api/sparql
- J-GLOBAL knowledge: https://stirdf.jglobal.jst.go.jp/sparql
- ジャパンサーチ: https://jpsearch.go.jp/rdf/sparql/
脚注
関連項目
- DBペディア
- ウィキデータ
外部リンク
書籍
- 加藤 文彦、川島 秀一、岡別府 陽子、山本 泰智、片山 俊明 (著)『オープンデータ時代の標準Web API SPARQL』(オンデマンド (ペーパーバック))インプレスR&D、2015年11月13日。ISBN 978-4802090438。
仕様、記事、チュートリアル
- SPARQLの主な特徴
- W3C RDF Data Access Working Group
- XML.com: Introducing SPARQL: Querying the Semantic Web
- SPARQL Query language
- SPARQL Query Languageの日本語版
- SPARQL Protocol
- SPARQL Protocolの日本語版
- SPARQL Query XML Results Format
- SPARQL Query XML Results Formatの日本語版
- SPARQL Frequently Asked Questions
- SPARQL Tutorial on the Jena/ARQ site
ツールサポート
- AllegroGraph RDFStore
- Protégé
- RDF api for PHP
- TopBraid Composer
SPARQLクエリサービス・エンドポイント
- Pellet OWL Reasoner
- ARC
- SPARQLer
- Virtuoso Universal Server
- DBpedia
SPARQLデモ
- SPARQL Calendar Demo
- SPARQL & Web Clipboard Demo



